お知らせ

薬物療法・非薬物療法


2月の職員研修は「認知症に対する薬物療法・非薬物療法」ということで勉強会を行いました。
まず薬物療法ですが現在の薬では認知症の根本的な治療が難しいため、認知症の周辺症状の緩和を目的としています。薬の中で「アリセプト」という薬があります。アリセプトは日本で開発された非常に画期的な薬ということで現在60カ国以上で使用されているということでした。しかし、認知症の薬物療法にはデメリットもあり、現在ガイドラインがなく医師の経験に基づいて処方されるということや使用量によってはふらつき等があり転倒のリスクが高まるということでした。
私たち介護職員はその様なリスクまで理解し、支援をしていかなければいけないと感じました。

非薬物療法は回想法や音楽療法、運動療法、アニマルセラピー等といった薬を使わない治療法です。転倒等のリスクは少なくなりますが薬物療法を併せて治療していけたらと思います。


 

 

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健康運動指導士のちょっと一言

非薬物療法の中に「運動療法」と言うものがあります。これは身体面への有用性とともに精神面への効用が注目されています。高齢者の場合安静にしていたり、刺激の乏しい家の中に閉じこもる生活になりやすく、ものを考えたり判断する精神機能が衰え、まずは活動意欲が低下し、進行すると認知症状の像悪を招く可能性があります。また、運動をしないと筋肉が萎縮し、歩く能力が低下したり、心臓や肺の機能が低下し、立ったり歩いたりするときに疲れやすかったり、息切れ等がでることがあります。介護の観点から起居移動動作能力や四肢の関節可動域が保たれていることにより、介護の負担は軽くなり介護される認知症高齢者にとっても身体的かつ心理的負担も少なくて済みます。
このような効果のある運動療法は、運動機能の改善・維持、心肺機能の改善・維持、精神活動を活発にするという意味でも非常に理にかなった治療法です。和では笑いヨガや運動療法等多くの非薬物療法に取り組んでいます。これからも楽しんでご利用いただけるよう職員一同精進して参りたいと思います。

(健康運動指導士 濱 泰彦)

◆ 健康運動指導士とは

健康運動指導士とは、保険医療関係者と連携しつつ、安全で効果的な運動プログラムの作成および指導を行う専門家です。
運動生理学的知識はもちろん、医学的な基礎知識やスポーツ障害・外傷における知識、栄養知識等も習得していますので、運動指導から生活習慣全般の指導までトータルにサポートすることができます。健康運動指導士は、地域における運動教室でも住民の健康づくりを担う中心的な役割を担っており、個別指導、集団指導の両面から支援することができます。